商品の流通は一般的に、箱や袋の数量単位で仕入れながら、小売向けには需要に応じて中身を小分けして卸すことも多く、とりわけ食品、セメント、肥料、飼料、薬品など粉状・粒状の商品となると、数量単位を基本とするPOSの在庫管理では、帳簿上の整合性を図るために人手を介在させる必要があり、自動化・省力化に課題を抱えていた。在庫をはかりの上で保管し、仕入れの段階から重量単位で商品管理をする仕組み自体は一部で実用化も見られるが、データを引き込むための通信ケーブルが管理端末につながれている必要があることから、日々の流通事情に合わせて在庫を整理・移動する際、倉庫内を引き回すには不向きな一面もあったが、「hakario」は携帯電話と同じモバイルデータ通信網を使うため配線不要で、倉庫内の在庫移動に支障をきたすことなく仕入れからの一貫した重量単位での在庫管理を可能にする。データはクラウド上で処理されるため、会計データや業務データとの連携も容易で棚卸業務が簡便化するほか、消費動向データと組み合わせることで▼在庫補充タイミングの最適化による運送コストの低減▼需要予測による仕入れコストの圧縮▼需要に見合った商品の適切な量・タイミングでの提供―といったマーチャンダイジングを実現する。