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SenSprout、IoTで栽培ノウハウを低コストにデータ化システムを発売

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東京大学発の技術を応用し、電子回路を印刷できる技術、プリンテッド・エレクトロニクスを用いた、土壌センサー及びソリューションを企画・開発する、株式会社SenSprout(本社:東京都港区 代表取締役社長:菊池 里紗)は、農業法人や農業従事者、研究機関向けに「SenSprout Pro(センスプラウト プロ)」を4月20日より発売した。

農産物の生産において、水やりや施肥の頻度・量は作物の品質を大きく左右し、栽培ノウハウが確立されている日本においても、これまで水やりや施肥の効果は目に見える土壌や作物の状態でしか判断することは出来なかった。

データに基づいた栽培管理を行うことで、収量や品質の向上、そして圃場が保っている水分や養分の長期的な有効活用が可能になる。
日本においては農業従事者の高齢化・減少が深刻であり、65歳以上の割合が約65%となっており、これまで農業者が独自に蓄積してきた栽培知識をデータ化し、次世代に継承することは日本の農業における喫緊の課題の一つといえる。

過去のデータに基づくきめ細やかな栽培により、作業者の経験年数によらず、作物の収量・品質の安定化と向上が実現でき、「篤農家」と呼ばれる農家のノウハウをデータ化することにより、栽培技術の横展開や自治体など地域全体の生産性向上に繋げることも期待できる。

こうした経験や勘で行っている栽培ノウハウを測定し、データを定量化することを目指して、SenSprout Proの開発がスタートした。
多様なセンサーを小ロットでも低コストに生産できる、プリンテッド・エレクトロニクスを活用し、作物ごとに要求の異なる土壌に関する幅広いデータ収集のニーズに応えるため、測定器とセンサー部分を分離し、交換可能となった。

センサー部分を測定器に内蔵した場合、取得できるデータはセンサー部分のサイズや測定位置で決まってしまうため、本来取得したい内容とはかけ離れたデータとなる可能性があり、環境やニーズに合わせてセンサー部分を交換することにより、本来取得したかった露地やハウスの測定データを取得できる、農業法人や農業従事者、研究機関のニーズに応える農業センサーシステムである。

SenSprout Proは、2015年から試作開発を開始し、累計約300台の土壌センサーを国内20箇所以上の農業生産法人や個人農家、研究機関の露地やハウスに設置して実証実験してきた。
作物も、水菜や春菊などの葉物野菜から、長芋などの根菜類、トマトなど果菜類、ブドウやミカンなどの果樹類と、多様な品種を扱っており、ハウスごとに異なっていた収穫物の収量や品質の差へのデータによる裏付けや、水はけ条件の異なる圃場における灌水の効果測定などに結びつけることに成功した。