秋田県仙北市は、地域社会の構造改革を重点に推進するため、全国10区域で国家戦略特区に指定された地域のひとつで、「近未来技術実証特区」の取り組みとして、ドローンによる図書配送や無人運転バスなど、実サービスに向けた実証実験の誘致を進めている。10月からはAZAPAとリコーが新たな取り組みとして、自動運転の公道実証実験を行う。実証実験では、公道走行における技術的な課題や、雪国での実用化、交通インフラ環境との協調性、法整備などの具体的な実用化への課題の洗い出しを行う。AZAPAは、自動運転における経路生成〜回避行動の自動運転制御、および搭乗者の感性に関する制御技術をテーマに、リコーは、ステレオカメラ※などを用いた全方位画像センシング技術、および人の認知・判断・行動の高度解析をテーマに取り組み、両社で技術融合した車両を用いて、自動運転における課題抽出と新たな技術的解決を図る。※ステレオカメラ 2台のカメラの視差情報を利用し、前方の対象物の奥行き情報(3次元情報)が得られるカメラ。今回、あきた芸術村の協力のもと、駐車場〜周辺の公道走行だけでなく、駐車場での全自動駐車、来場者の行動を認識・分析するIoT(Internet of Things)と制御の協調など、今後の自動運転の可能性を広げるための実証実験も積極的に行う。