日本アジア人材育成推進機構は、本ファンドからの投資資金を活用し、技能実習制度を通じて、主としてアジア諸国における外国人介護人材の教育及び日本国への受入推進事業を展開していく。2016 年 11 月 28 日に「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律 (以下「技能実習法」という。)」が公布され、同法の施行に併せて、技能実習制度の対象職種に「介護職種」が追加される予定。技能実習制度は、人材育成を通じた開発途上地域等への技術の移転による国際協力の推進を図ることを目的としている。急速な高齢化進展による介護ニーズの高度化・多様化に対応している日本の介護技術は、制度の目的にも合致しており、介護技術の移転は国際的にも非常に有意義といえる。 技能実習法の施行に伴い、国内介護市場において多くの外国人介護人材の受入れが行なわれ、介護人材の多様化が見込まれる一方、技能実習制度の趣旨に反して、一部の現場では労働関係法令上の違反や人権侵害等の問題が発生している。また、専ら対人サービスとなる介護職を外国人が担うことによる言語や意思疎通を中心とした実務的な障壁の緩和・解消も必要になるものと考えられる。日本アジア人材育成推進機構は、そうした問題の解消や軽減を図るため、外国人介護人材の募集、教育、送り出し及び受入企業での技能実習に係るフォロー等、一括して総合的な支援を行なっていく。 技能実習制度を通じて、開発途上地域等への介護技術の移転による国際協力に貢献し、介護人材の多様化の推進と、日本地域、アジア諸国を含めたヘルスケア産業の活性化に寄与することを目指していくとしている。本件においては、本ファンドからの出資及び REVIC キャピタルからの役員派遣を通じて、日本アジア人材育成推進機構の事業の展開を支援し、加速していく方針。本ファンドは、地域包括ケアシステムの実現などを目指し、今後も地域金融機関等と協力しながら、地域ヘルスケア産業の活性化、雇用創出に資する事業への成長資金の供給などを行うことにより、地域経済の活性化を支援していくとしている。