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富士フイルム、約140億円の設備投資を行いバイオ医薬品の開発・製造受託事業を拡大

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富士フイルム株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:助野健児)は、バイオ医薬品の開発・製造受託事業をさらに拡大するために、米国・英国のバイオ医薬品のCDMO拠点に総額約140億円の設備投資を行うことを発表した。

米国では、FUJIFILM Diosynth Biotechnologies Texas, LLC(米国テキサス州)が、生産能力増強のために、米国政府の助成を得て約100億円をかけて建設を進め、cGMP対応の生産棟がこのほど完成した。
今後、約30億円を投じてバイオ医薬品の生産に必要な設備を導入し、2018年初めに稼動させる予定であり、FDBTは、2014年にFUJIFILM Diosynth Biotechnologies U.S.A. Inc.を通じて買収したバイオ医薬品のCDMOである。
3月にはFDBUが当初計画よりも前倒ししてFDBTを完全子会社化し、現在、積極的な設備投資により事業拡大を進めている。
英国では、FUJIFILM Diosynth Biotechnologies UK Limited (英国ビリンガム市)に、約10億円をかけてバイオ医薬品の生産プロセスの開発拠点を増設します。同拠点の開設は、2017年夏を予定している。

FDBTは、完成した新生産棟にシングルユース仕様の2,000リットル動物細胞培養タンクを3基導入し、生産能力の増強を図るとともに、バイオ医薬品や治験薬の多様化による多品種生産に対応することが可能となった。
新生産棟には動物細胞培養タンクを最大12基まで導入できる拡張スペースを有しているため、顧客からの増産要請や今後のさらなる需要拡大にも迅速に応えることができる。

FDBKは、現拠点の近くに、バイオ医薬品の生産プロセスの開発拠点を増設し、新拠点には、医薬品の成分などを高速で自動分析できる最先端機器や培養・精製の小スケール実験が全自動で行える最新鋭設備などを導入し、独自の高生産性細胞作製技術「Apollo」と組み合せて、顧客ニーズに応じた高効率な生産プロセスをスピーディーに開発を行う。
富士フイルムは、3月に新設したバイオCDMO事業部の下、FUJIFILM Diosynth Biotechnologiesを中核に、開発・製造受託事業の拡大を進めており、FDBは、生産プロセスの開発から、治験薬さらには医薬品の商業生産までの一連のワークフローを一体的・効率的に進めることができる抗体医薬品向けの開発・生産プラットフォーム「Saturn mAb(サターンマブ)プラットフォーム」を活用した開発・製造受託サービスに注力している。
今回の設備投資は、同プラットフォームによるサービスを提供する上で重要な役割を担うものである。