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心理ケアサービスを提供するHIKARILab、動画の表情から感情を認識するAIを試験導入

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臨床心理士によるオンラインカウンセリングサービス「ココロワークス」を運営する株式会社HIKARI Lab(所在地:東京都中央区、代表取締役:清水あやこ)は11月17日、動画の感情認識AIを試験導入し、カウンセリングのクオリティーを一層向上させる試みを始めることを発表した。
今回導入する株式会社エモスタが開発したソフト「エモリーダー」は、人間の表情を読み取り、7つの感情がどの程度現れているかをパーセンテージグラフで表示するソフト。これを使うことでクライアントが言語化していなかった感情を、より多角的に分析することが可能になる。

「ココロワークス」は、ただ話を聴くのではなく、一人ひとりに寄り添い、悩みの解決・軽減を目指すオンラインカウンセリングサービスである。専門性の高い臨床心理士が、オンラインカウンセリングと電話カウンセリングを行っている。

今回試験導入する「エモリーダー」は、米国の心理学者ポール・エクマンが提唱した基礎感情を細分化した7つの感情(喜び、悲しみ、驚き、怒り、軽蔑、嫌悪、恐れ+無表情)がどの程度現れているかをパーセンテージグラフで表示する、深層学習アルゴリズムを実装したソフトウェアである。人間が認知することができないわずかな表情の変化から、感情を示唆することが可能。

「エモリーダー」導入により、以下のような効果が期待できる。

1. クライアントの感情をより多角的に分析
これまでカウンセラーの集中力の程度や環境の制約によって見落とされていた感情、クライアント自身が把握しておらず言語化されていなかった感情をより多角的に分析することが可能。また,会話などの音声データ再生、複数人との感情の比較、共感度を測定するグラフを解析することで、感情に関する深い洞察が得られる。

2. カウンセリング効果の可視化
カウンセリングを継続していく中で、ポジティブな感情、ネガティブな感情がどの程度、どのように変化していくか客観的な評価が可能。

3. カウンセラーのトレーニング強化
どこでどのようにクライアントの感情が変化するのか、カウンセラーが効果的な受け答えができているか等を実証できるため、カウンセラーのスキルアップが期待できる。同時に、これまで属人性が強かったカウンセリングスキルを定量的・客観的に評価できることになり、カウンセリングスキルの汎用化を目指すことが可能。

今回の「エモリーダー」の試験導入に至ったのは、さらなるカウンセリングの質向上を求めたことによる。同社はどのような場所にいても、しっかりとしたカウンセリングが受けられる社会の実現を目指してきた。オンラインカウンセリングの利点は運営側に家賃等の負担が少ないことだが、その経費が節減できた分を料金割引に利用するのではなく、サービスの質の向上に活かすことにしている。