テルモ【4543】は、再生医療等製品として申請していた骨格筋芽細胞シートが、9月2日に開催された厚生労働省 薬事・食品衛生審議会 再生医療等製品・生物由来技術部会で審議され、条件及び期限付承認が了承されたことを発表した。骨格筋芽細胞シートは、患者さんの大腿部より筋肉組織を採取し、組織内に含まれる骨格筋芽細胞を培養してシート状にする。それを傷んだ心筋の表面に移植することで、重症心不全の病態改善が期待できる。この細胞は患者自身から採取する自家細胞のため、拒絶反応がないことが特徴として挙げられる。テルモは、心筋再生医療について、2007年より細胞シートの開発に着手し、2012年から国内3医療機関で治験を開始、2014年に完了した。虚血性心疾患による重症心不全を対象とした骨格筋芽細胞シートは、2014年10月30日、厚生労働省へ再生医療等製品として製造販売承認申請を行っていた。骨格筋芽細胞シートは、NEDOのプロジェクトで大阪大学澤芳樹教授が開発を進め、臨床研究が実施されており、テルモは、大阪大学との共同研究を進め、先端医療開発特区「スーパー特区」の「細胞シートによる再生医療実現プロジェクト」(研究代表者:東京女子医科大学 岡野光夫教授)に参加した。