遭難者からの119番通報を想定し、(1)遭難者が保有する携帯電話の位置情報を元に、遠隔操作で起動されたドローンが自動飛行で現場まで急行し、遭難者の早期発見を支援できること。
(2)遭難者に対して、ドローンに搭載されたスピーカーを通じて、呼びかけが実施できること の2点について検証された。
実証実験は、2017年2月25日(土)、仙台市泉ヶ岳スキー場にて、スキー客の遭難を想定して、日中と日没後の2回実施された。遭難者からの119番通報が入ると「119番通報に関わる位置情報通知システム」によって位置情報が特定され、その位置情報に対してドローンは遠隔から飛行ルートが設定され自動飛行で現場まで急行。市中心部にある市災害情報センター、泉ヶ岳現地対策本部、捜索隊が、NTTドコモのネットワーク(ドコモLTE)とブイキューブロボティクスのドローンソリューションを利用して、ドローンからLTE回線を通して伝送される映像をリアルタイムに共有・連絡をしながら遭難者を捜索。発見した遭難者には、ドローンに搭載されているスピーカーを通して、捜索隊に救助されるまでの間、呼びかけが実施された。日中は光学カメラ、日没後はサーマルカメラをドローンに搭載し、日中・夜間問わず、「現場の捜索隊への適切な指示出しにより、遭難者の早期発見と呼びかけ等による遭難者の安全確保や不安軽減ができること」が確認された。