コインテレグラフによると、同プラットフォーム上で第一号のICOとなるのが映像版権取引に特化したVuulr(ヴューラー)となる。5月9日~30日にVUUトークンのクラウドセールが行われ、その後Qryptosに上場する運びとなる。同プロジェクトCEOのイアン・マキー氏は「(QUOINEの)プラットフォームには本人確認が済んだ50万人の登録ユーザーがおり、仮想通貨愛好家がすぐにVUUトークンを買えるようになる」としており、トークン発行体にもメリットが大きい。(参考記事「元ディズニー幹部も参画! 映像版権取引コイン Vuulrとは?」)ICO Mission Controlにおいては、QRYPTOSに登録し、本人確認も完了したユーザーのみがICOへ参加可能となっており、QRYPTOSでの登録が完了していれば追加での本人確認は不要だ。新規トークン購入者はQRYPTOSで登録が可能となり、トークン発行体は専用のICOランディング・ページをQRYPTOS内で表示し潜在的なトークン購入者への勧誘を行う。QUOINE CEOの栢森加里矢氏は以下のように述べている。「ICO Mission Controlは2017年11月に行った我々のQASH ICOの経験をもとに開発された。大規模なICOを行うにあたり、顧客登録やデータ分析、トークン投資家への最適なマーケティング方法等、様々な困難があった。そうした我々の経験から、世界中のブロックチェーン・プロジェクトのトークン発行者のためのICOプラットフォームを提供したいと考えた」ICO Mission Controlは他にもトークン発行者が直面する為替変動リスクも軽減するとしている。トークン発行者はマーケティング費用を最適化するための成果連動型分析を含め、トークンセールに関するデータをリアルタイムで確認できるようになる。ICOで集めた資金の決済もリアルタイムで行われ、現在のICOにおける不透明性とリスクを極小化することが可能だとしている。QuoineはQuoinexとQryptosの両方のプラットフォームを運営している。Qryptosはシンガポール法人によって非日本居住者を対象に運営されており、Qryptosは日本の居住者は登録できない。これまで新規発行トークンの共通の課題の一つに流動性の問題があったが、ICO終了後にすぐに信頼された取引所に上場させることで、既存ユーザーや大口投資家、マーケットメーカー等の参与による流動性の向上が見込める。詐欺が蔓延するICOに対して批判の声が高まる中、Vuulrやそれに続くプロジェクトがうまくいけば、取引所がICOを取り仕切る「IEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)」の波が来る可能性がある。ただしIEOにも創業チームと一般ユーザー間の公平性の問題や市場操作リスク等の課題があり、一筋縄ではいかないだろう。