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リーガルテックベンチャー「MNTSQ」、長島・大野・常松法律事務所と株式会社PKSHATechnologyとの資本業務提携を締結し、一般企業向け法務サービスの提供へ

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法律事務所向けに法務デュー・ディリジェンス業務を効率化するプロダクトを提供しているリーガルテックベンチャー企業であるMNTSQ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:板谷 隆平、以下MNTSQ)は、長島・大野・常松法律事務所(本社:東京都千代田区、マネージング・パートナー:杉本文秀、以下NO&T)と株式会社PKSHA Technology(本社:東京都文京区、代表取締役:上野山 勝也、以下PKSHA)との資本業務提携を実施し、一般企業向けの法務サービスを提供していくことを合意した。

■ 本提携の概要

法律事務所向けに法務デュー・ディリジェンス業務(M&Aを実施する際に、買収ターゲットの法的リスクを明らかにする業務)を効率化するプロダクトを提供しているリーガルテックベンチャー企業であるMNTSQは、法律事務所の業務だけでなく、一般企業の法務関連業務を変革することを目指し、NO&TおよびPKSHAと資本業務提携を実施した。

MNTSQは、PKSHAから出資を受けて自然言語処理分野(機械学習により、人間の言語の意味内容をコンピューターに解析させる技術分野)の資本技術提携を既に進めていたが、本提携に伴い、NO&Tから新たに8億円の出資を受け、NO&Tとの間でも業務提携を実施。NO&Tが持つ最高品質のリーガルリソースと、PKSHAが持つ自然言語処理・深層学習技術を組み合わせることで、日本における法律事務所及び一般企業の法務関連業務を変革していくと言う。

■ 本提携の背景

近年、自然言語処理技術は急速な発展を見せており、海外では自然言語処理を契約書解析等に応用した実例が出てきている。MNTSQは、2年間の非公開の準備期間を経て、自然言語処理技術を活用したソフトウェアを開発し、2019年2月よりNO&Tにおいて非公開のパイロットプロジェクトを実施してきた。

MNTSQのプロダクトはNO&T所内の法務デュー・ディリジェンス業務において実際に利用されており、現時点において、契約書の内容を解析し、基本的な情報の整理や危険な条項の検出を自動で行うことが可能となっている。これにより、法律事務所のサービスにおける作業アウトプットの精緻化や業務の効率化に寄与しており、弁護士や事務所スタッフの作業時間の削減にも成功している。

このような背景のもと、MNTSQは、法律事務所向けの事業展開を進めるだけでなく、一般企業の法務関連領域にも進出することを構想し、NO&TおよびPKSHAとの資本業務提携に至った(NO&Tからの8億円という出資金額は、法律事務所からの出資としては世界的にも類を見ない金額であると認識していると言う。)。NO&Tの強みである最高品質のリーガルリソースと、PKSHAの強みである自然言語処理・機械学習技術を掛け合わせ、日本の法務関連業務を変革する最高品質のリーガルテックサービスを開発・提供していく。

■ 今後の展望

MNTSQは、現在提供中である法務デュー・ディリジェンス業務を効率化するプロダクトを主軸とする法律事務所向け事業と並行して、一般企業向け事業を立ち上げるため一部パートナーと実証実験に向けて協議中。

契約書のドラフティング、レビュー及び管理といった一般企業に広くご利用いただけるプロダクトや、金融や不動産などの業界に特化したプロダクトを新たに提供することで、未来の社会インフラとなるリーガルテクノロジーをかたちにすることを目指していくと言う。