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三井不動産とグローバル・ブレイン、新産業創造に向けて総額50億円のファンド共同設立

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三井不動産は、本業強化・事業領域拡大に向け新産業を創造するため、より本格的にベンチャー企業との共創事業に取り組んでおり、今般、新たに総額50億円のコーポレートベンチャーキャピタルファンド(※CVCファンド)「31VENTURES Global Innovation Fund 1号」を独立系ベンチャーキャピタル最大手のグローバル・ブレインと共同で設立したと発表した。

また、これまでのベンチャー企業向けオフィスの運営やビジネス支援を統合・強化し、「資金」・「コミュニティ」・「支援」の3つの柱でベンチャー企業との共創を目指す。

※CVCファンド:事業会社が自己資金によってベンチャー企業に対して投資活動を行う機能を有するファンド

<ベンチャー共創事業 3つの柱>
•資金
ベンチャー企業の成長に不可欠な、資金面におけるスピーディなサポートを実現
•コミュニティ
ベンチャー企業を中心に、大企業、生活者等、多様な人々が集まる創造的なコミュニティを形成
•支援
三井不動産のアセット・リソースと、社外の専門組織による実効性の高いビジネスサポートをハンズオンで提供

[資金] スピーディな投資・事業連携
1.三井不動産として初のコーポレートベンチャーキャピタルファンドを設立
有望ベンチャー企業に向けたスピーディな投資体制を構築すべく、CVCファンド「31VENTURES Global Innovation Fund 1号」を、グローバル・ブレインと共同で設立した。
本ファンドでは、投資対象の産業セクターは大きく限定はせず、(1)市場性 (2)革新性 (3)収益性 (4)シナジー (5)信頼性を基準に投資の判断を行っていく。
三井不動産グループの幅広い商圏と多岐にわたる事業領域、およびグローバル・ブレインの豊富な支援実績から、単なる投資にとどまらないハンズオン支援でベンチャー企業と共に新産業の共創を実現するとしている。

■ファンド概要
・ファンド名
31VENTURES Global Innovation Fund 1号
・運営者
グローバル・ブレイン株式会社
・ファンド規模
50億円
・運用期間
10年間
・対象ステージ
アーリー期を中心として、シード期からミドル期
・対象地域
日本を中心として、北米、欧州、イスラエル、アジア諸国のベンチャー企業
・産業セクター
バイオおよび創薬以外のセクターが対象
・重点投資領域
不動産、IoT、セキュリティ、環境およびエネルギー、シェアリングエコノミー、eコマースおよびフィンテック、ロボティクス、ライフサイエンス
・狙い
三井不動産グループとシナジーの高い事業領域の有力ベンチャー企業を早期に発掘し、育成・支援していく。三井不動産グループの幅広い事業領域と国内外でのベンチャー支援実績のあるグローバル・ブレインの両  者の知見を活かし、オープンイノベーションの推進を目指す。
・特徴
昨今はインターネット(オンライン)とリアルをつなぐ商品やサービスを持つベンチャー企業が多く、三井不動産はベンチャー企業に対してリアルな場の提供を幅広くできる点が大きな強みであり、事業を共創していくことが  可能。

2.外部ベンチャーキャピタル「500 Startups」および「Draper Nexus Ventures」への出資
有望ベンチャー企業のスピーディな発掘を目的に、専門性が高く成長の見込める事業領域に強い外部ファンドへ戦略的な出資を行ってまいります。すでに、国内2つのファンド(JAFCO SV4ファンド、次世代日本先端技術育成ファンド)への出資を実現しているほか、新たに、米国のトップシードアクセラレータである「500 Startups」、および米国トップVCの一つDFJを創業したTim Draperが設立した世界9カ国のベンチャーキャピタルのネットワークであるDraper Venture Networkの一社である「Draper Nexus Ventures」が組成するファンドへの戦略的LP出資を実施した。今後もCVCファンドを地理的側面ならびに産業的側面で補完するべく広く世界のベンチャーキャピタルファンドへの戦略的LP出資を実施していく方針。

3.直接投資
三井不動産の事業領域とのシナジーが強く、新産業の共創が見込める成長性の高い、主にレイター期のベンチャー企業に対しては、事業連携を目的とする直接出資も実施。
投資実績: 株式会社クリューシステムズ(クラウドの映像監視ソリューションを提供)

[コミュニティ] 施設を超えた交流からコラボレーションが生まれるコミュニティの形成
1.「31VENTURESクラブ」設立
2016年4月より新たに「31VENTURESクラブ」を設立し、既存の個室入居企業とコワーキングスペースの利用者(現在約330会員(個人・法人))を「31 VENTURES会員」としてスタート。多様なステージ・業種の会員から成るコミュニティを作り、共通サービスやさまざまな支援メニューを提供し、さらにはベンチャー企業に留まらず大企業から個人までが集い共に刺激しあえる、ビジネスマッチングやコラボレーションが生まれる環境を構築していく。

2.コラボレーションや交流を生み出す空間「31VENTURESオフィス」
これまで展開してきたベンチャー企業向けオフィスの運営とサービスを一元化し、施設名称も「31VENTURES○○」として統一。今後も数・サービス共に拡張していき、2017年度末までに既存(4施設、約1,800坪/84室)の倍の床を展開していく予定。ベンチャー企業の成長スピードに対応するオフィスラインアップ、施設を越えて入居者・利用者同士のコラボレーションや交流を生みだす空間を創っていく。

[支援] 幅広い領域にわたるハンズオン支援
1.三井不動産の幅広い事業領域やリソースと多彩な専門家でベンチャー企業の経営をサポート
ベンチャー企業の事業成長のために、幅広い領域にわたりハンズオンで支援。法律事務所や会計事務所、コンサルタントなど経営のプロであるパートナー企業によるサポートだけでなく、三井不動産の持つ個人・法人の顧客ネットワークの活用や実証実験の場の提供、マーケティングや販路開拓など経営・事業に必要な全てをサポート。また、ワンストップ相談窓口として「コミュニティマネージャー」を置き、会員と日常的にコミュニケーションをとり、ベンチャー企業のニーズに迅速に、時には先回りして応えていく。
2.グローバルで戦えるベンチャーを育成するための海外育成プログラムとの連携
ベンチャー企業の海外展開支援の一環として、ベンチャー企業の育成プログラムに関して定評のある、ニューヨークを拠点とするシードアクセラレータ「Entrepreneurs Roundtable Accelerator」、ならびにシンガポール国立大学のベンチャー企業育成部門「NUS Enterprise」の2つの組織と事業連携を開始した。これにより31VENTURESでは人材交流、育成ノウハウの共有などを通して、これからのベンチャー企業に必要なグローバル展開を幅広いネットワークでサポートしていく。