これまでJR東日本新潟支社では、線路関係の工事を担当する現場スタッフに、安全教育の一環で、実際に車両の運転席に乗車し、運転手からの視線を体験するという教育を行なってきた。しかし、危険な作業を目の当たりにする事ができない為、危機意識を持つ事ができず、より効果的な教育手段の開発は喫緊の課題となっていた。そこでVR技術に着目し、今回のシステム開発依頼に至った。コンテンツの内容は、実際の車両の運転席から約15分間の道程の360°実写映像を撮影し、映像素材に様々な作業を行なっている作業員を3DCGによって合成、中には危険行動を取っている作業員もいるというVR映像を完成させ、約6分間のコンテンツに仕上げた。安全教育受講者は映像をモバイルタイプのVRゴーグルで閲覧し、危険行動を取っている作業員を指摘・回答していくという内容の教育を受ける事ができる。本案件では、多人数に対しての教育を想定し、モバイル型のHMDを導入。講師側はタブレットを操作し、同時スタート、停止、頭出し、スロー再生等の命令を与える事が可能である。また受講者それぞれのスコアの確認、出題番号による正答率の出力機能も備えている。