DX.Exchangeがアップル、フェイスブック、テスラ等の株式をトークン化
エストニアの取引所「DX.Exchange」は今月始めにアップル、フェイスブック、テスラを含むナスダック上場企業10社の株式を表すセキュリティトークンを提供する。
新たなデジタル取引所では、株式市場が閉鎖された場合でも、投資家は米国外でアップル、フェイスブック、テスラなどの企業と取引することができる。
エストニアとイスラエルにオフィスを持つDX.Exchangeは、ニューヨーク証券取引所ならびに東京と香港への拡大を計画しているナスダック上場企業10社のシェアに基づいてデジタルトークンを提供する。各デジタル証券は通常の株式で支えられており、所有者は企業自体が関与していなくても、同じ現金配当を受け取ることができる。
この取引所の仮想株式売り出しは、主流の金融市場を改善しようとする商品に対する投資家の欲求のテストを提供することになる。パートナーのMPS(MarketPlace Securities Ltd)が実際に購入、保有している株式に基づいて、DXはデジタル株式またはトークンを提供する。トークンは、DX取引所の需要に対応する金額で、Ethereumネットワークに基づく。
デジタル株は、取引所が閉鎖している場合でも取引が可能であり、トレーダーは株の一部を購入することを選択できるため、従来の株よりも優位になる可能性がある。
また、米国の株を売買する能力を外国人投資家に与えることができることになる。
米国の規制当局がDXの当初の名簿の取引を監督しているにもかかわらず、最高経営責任者Daniel Skowronskiは、DXは該当地域で事業を行っていないため、このサービスを提供するために米国の許可を必要としないと述べた。 同社は、欧州連合で事業を行うための完全な承認を得て、エストニアのFinancial Intelligence Unitによってライセンスされていると述べている。
CEOは電子メールで「既存の有価証券のトークン化には大きな市場機会がある」と述べた。 「これが、伝統的な市場とブロックチェーンテクノロジの融合の始まりであると考えています。これにより、新旧の証券取引というまったく新しい世界が開かれるでしょう。」
これに対して、米国株式取引を規制する米国証券取引委員会はコメントを控えた。
トークン化は、現実世界の資産をブロックチェーン上の電子契約に変換することを含む、仮想通貨愛好家の間でますます話題になっている技術だ。セキュリティトークンは数年間議論されてきたが、起業家は美術や不動産から株式や債券まですべてをトークン化しようとしているので、2019年の成長の重要な分野になるかもしれない。
参照元:Bloomberg
記事執筆
塚田愼一
