J-STOとは、現行の法律の枠組みの下で組成された事業型ファンド(集団投資スキーム)が行うSTOを意味している。事業型ファンドに対する出資者には、出資者の地位を表章するセキュリティトークンが付与されることになる。
国内初のSTOとして注目を浴びるLEVIAS社のSTOは、現在「JーSTO」というブランド名で商標出願中であり、今後はJ-STOのスキームを使って、世界の優秀な起業家を主に資金調達面でサポートしていく予定だ。
まず、JーSTOのメリットとしては以下の3点が挙げられる。
J-STOで発行されたセキュリティトークンはイーサリアムのブロックチェーンをベースにしている。
このトークンは匿名組合(事業ファンド)の契約上の地位を表彰することになる。
日本ではSTOに関する法制度が未整備なところがあり、今後の法改正の内容によってはJ-STOのスキームに変更が加えられる可能性もあるようだ。
日本でSTOの初の事例となるため、J-STOの仕組みも気になるところだ。
J-STOは匿名組合(商法535条〜)の仕組みを活用している。この手法は一般的に利用されており、出資者がプロジェクトに対して匿名で投資をおこなえるところに特徴がある。
プロジェクト期間満了時に匿名組合出資金を金銭にて償還。ICOでは配当、償還を仮想通貨で行うのがポピュラーだが、J-STOは法定通貨による資金調達、償還の形をとる。また、配当金に関しても法定通貨で行う予定だ。
第二種金融商品取扱業社である日本エンジェルズ・インベストメント株式会社がJ-STOを取り扱うため、金融庁からの厳しい規制のもとで事業を行うことになる。また、投資家保護の観点から同社は業務モニタリングを徹底して行っていくという。
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記事執筆
塚田愼一
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