レヴィアスが掲げるJ-STOに対する反応、反響も、すこぶる好調だ。
「興味があるので相談させてくださいという問合せが、国内外の企業から来ています。100億円ほどの不動産をJ-STOで調達したいという話も来ています」
それらを具現化していくのが、田中氏の当面のビジネス・テーマとなってくる。将来的には、どんな構想を思い描いているのであろうか。
「まず、ブロックチェーンとSTOの融合で動いています。この市場が確立することで世界ともっと簡単に、コストも掛からずに手を付けられるようになります。そうすると、世界のSTO市場がどんどん広がっていくはずです。世界にはSTOの取引所が次々と出来ています。日本では私たちが一番手としてやっていきますが、最終的には日本と海外のハブ的な存在になれたら嬉しいです。取引所が全部繋がったら二次流通市場(セカンダリーマーケット)もできると思います。それには、法律もきちんとローンチしていく時間も必要です。そうした動きについていける会社になりたいです」
この二次流通市場の整備にも、田中氏は大きな期待を寄せている。ハードルは高いが、ぜひ乗り越えていきたいと抱負を語る。
「流動化が困難なモノが、セキュリティートークンによって流動性が高まります。それによって、マーケットが広がり資産価値も高まり、リターンも得られます。経済はお金やモノが動くことで活性化します。間口が広がることでより便利になっていくはずです。そこのプラットフォームを私たちは作っていきたいと思っています。これも大きなミッションです。大変ですけど、できたらすごいことになる気がしています」
こうしたビジョンを実現していくには、より多くの仲間が必要となってくる。それだけに、人材募集にも意欲的だ。
「STO市場の成長率は凄まじいです。特にベンチャーである私たちには、スピードが必要です。スピードを高めるためには、人材が欠かせません。社員でもパートナーでも結構です。この業界を動かしたら素晴らしいことになるということに賛同していただける方と手を組みたいです。信頼している皆の力、皆の皆が集まり世界に先駆けていけたらと思っています」
日本におけるSTO市場は、スタートしたばかりだ。「デジタルを介して人を豊かにする」という企業理念を掲げるレヴィアスが、真っ白なキャンバスにどんな絵を描いていくのか。これからも大いに注目していきたい。