その結果、ICOで詐欺などが多く行われた。しかし、法律面、投資家保護を従来の金商法の規制に従うことで、それらの課題を解決するSTOは、仮想通貨市場に春をもたらすだろうと述べた。
既存の仮想通貨市場の課題として、以下の4点を指摘。
1:規制された市場がない
2:規制されたトークンがない
3:投資家保護がない
4:インフラストラクチャがない
SECがICOコインは証券であると定義した今、従来の法律に則り、既存の課題を解決する必要ある。現時点でトークン発行から流通まで一気貫通して対応できるプロジェクトは存在していない。そこで登場するのがPrometheumである。
同社は米国SECの認可を得ており、規制Aに則ったトークン発行から、取引まで全てのフェーズに対応可能。
SEC認可の取引所、SECの規制遵守したトークン設計、流動性の確保、ブロックチェーンによる取引の自動化と透明化を行う。
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セキュリティトークンは「電子記録移転権利」と呼ばれる。ポイントは2点である。
1、定義:ブロックチェーンで管理される二項有価証券に該当する権利
2、金商法上の分類:電子記録移転権利に該当するものは、一項有価証券(株券等と同じカテゴリ)として取り扱われる。
公募に該当せずにセキュリティトークンを発行する方法は、販売を行う事業者が第一種金融商品取引業者であることが前提で、以下の3点が必要になる。
1,第一種金融商品取引業者が少人数(49人)に勧誘
2,第一種少額電子募集取扱業者によるエクイティクラウドファンディング(1人50万円、総額1億円が上限)
3,第一種金融商品取引業者による株主コミュニティ制度に相当する仕組みの創設
セキュリティトークンのセカンダリーマーケットの規制について、改正金商法では言及が行われていない。しかし、法令レベルでは一項有価証券と区別することはないはずだという。
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レジストアートは、アートの所有権登録や登記サービスをブロックチェーン上で提供する企業だ。
レジストアートに登録された情報は、誰もが自由に記録、参照利用することができる信頼性の高い情報となる。また、ブロックチェーンによりアーティストと購入者が直接つながることができるという。
また、中川死によると、アートとSTOは実は相性がいい、
その利点として3点が挙げられる。
1:アートのスケーラビリティを高める
取引、パートナー探しのコストをブロックチェーンを活用することで下げられる
2:トークンで取引の効率化
ユーティリティトークンとセキュリティトークンを併用することで価値のロングテールを高める
3:事業のサステナビリティを高める
例えば現代アートとして写真が認められない時期があったが、今や認められている。例えば、漫画だ。ジャパンカルチャーとして今後価値が認められていけば、世界的に現代アートになっていくかもしれない。
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最後に講演者のトークディスカッションが行われ、ICO、STOの今後についてが語られた。PrometheumのAaron氏は、次のように述べた。
ICOは終わっています。日本の規制のもとでは可能かもしれないが、アメリカではすでにSECのがICOのトークンを証券と定義した。そのため名前がICOでも証券として既存の法律に則る必要がある。その時点でICOはすでにSTOと何ら変わりはない。つまり、ICOはすでに終わっていて、これからはSTOの時代になるということだ。
今回のイベントではSTOの各分野における専門家の意見を直接聞くことができ、非常に有意義なイベントになった。ICOから、STOへと時代が変遷するなかで、今後どのようなプロジェクトが生まれてくるのか、今後の動向に注目したい。
「STOはナスダックを凌ぐ次の金融マーケット!? 日米の技術と規制とユースケースの最前線」
日時:3月25日(月)18:30 ~ 22:00 (受付開始 18:30)
会場:LIFULL 8階(住所:東京都千代田区麹町1丁目4−4 8階)
公式HP:https://peatix.com/event/616291?lang=ja
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記事執筆
塚田愼一
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