1. TOP>
  2. 社長・代表 取材・インタビュー>
  3. DX特集
  4. 榊原クリニック 榊原維聡 (さかきばら つなあき)院長インタビュー

榊原クリニック榊原維聡(さかきばらつなあき)院長インタビュー 榊原クリニック 榊原維聡
インタビュアー 秋山真美子

  • feedy

小田急線の経堂駅からほど近い住宅街に一軒家風の大きな建物が目を惹きます。もともとお父様が産婦人科を営んでいた木造建築を完全リニューアル。病気や悩みを抱えた患者さんが訪れるのに、少しでも不安が和らぐような明るい雰囲気のゆったりした空間のクリニックにしたかったという院長のこだわりを追求した建物です。形成外科出身の確かな技術力を持ちながら地域に密着した患者さんの困ったを解決する「お肌のかかりつけ医」という両刀使いの榊原院長にインタビューをしました。

目次

祖父は野口英世と同期!?

秋山:榊原院長の家は代々お医者様と伺いましたが、医者になろうとしたきっかけはなんですか。

榊原院長:祖父は、野口英世の同級生で医療全般を、父は産婦人科医だったので小さい頃から医者になると漠然と思っていました。そういう環境でしたね。赤ちゃんが産まれる幸せの瞬間に立ち会えるのが産婦人科ですが、学生時代の形成外科の講義で人生観が変わりました。形成外科の手術をする前と後で人生が一変した患者さんを知ったからです。「患者さんの幸せでポジティブな人生」のお手伝いが出来るならと形成外科を選びました。

父はこの地で開業していましたが、僕が19歳の時に亡くなっているので、自分の開院(平成7年)までにはかなりのタイムラグがありました。当時は「形成外科」という言葉がまだ浸透していなかったので「整形外科」と間違われて腰痛などのお年寄りが治療に見えたりしました。今ではもちろんそんなことはありませんが。開院にあたってこだわったのは外観もそうですが、総合病院並みの手術室と美容医療に欠かせないレーザー設備です。同時に患者さんから「コレどうにかならないかしら」という日々の診療時に聞く悩みにも耳を傾けてきました。その声に答えるべく治療薬や機器をすぐ作りたくなるんですね(笑)。多汗症の人のための塗り薬とか、リフトアップ用紙パックの上から装着する磁気のマスクなども開発してきました。

秋山:患者さんの「困った」にすぐ反応してしまうんですね。それは患者側からするととてもありがたいことですよね!

お手軽になり過ぎている「美容クリニック」

秋山:レーザーのことも伺いたいのですが、その前に最近の美容医療のあり方についてどう思われますか。

榊原院長:医学部を卒業後、付属大学病院では形成外科に勤務していました。胸部心臓外科、消化器外科などでも働いて研鑽を積みました。ただ寝る時間ゼロ!(笑)。3時間寝られればいいほう。でも手術が好きだったので楽しかったし、その経験は何よりも変え難いものです。形成外科医は大変なのでみんななりたがらないんですよ。形成外科医だからわかる皮膚の深刻な病気もあリます。美容皮膚科で良性と言われたホクロでもホクロではなく、基底細胞癌だったりするので形成をやっていたから判断できたという症例もあります。形成外科の基本の一つは形を元に戻す・作る、二つめは見た目を綺麗に整える。この両方が必要です。この二つは美容外科にも通ずる大切なことなので、形成外科医から美容外科を受ける大きなメリットになっていると言えます。

最近は美容外科の手術を手軽に簡単にできるようになったと思われがちですが、二重の手術だけをやっているなど多方面の知識や経験値の少ない先生ですと、何か問題が起こったときに対処できないということになりかねない。あまりにお手軽になりすぎるのもどうなのか、と危惧しています。

今どきの女性、間違ったケアをしていませんか!?

秋山:美容の情報も溢れている時代、どれを取捨選択するのか迷うところです。
「美容の常識」が「実は違う」というお話があるそうですね。
また、シミや大人ニキビなどに効果的なレーザーのお話もお願いします。

榊原院長:よく「ゴルフばかりしているのでシミがすごくて!」という女性がいます。でもその人の首にはシミはないんですよ。日焼けだけがシミの原因だと思われがちですが、化粧品の毒性でシミになっている場合もあります。特に界面活性剤。炎症性のシミは摩擦でもできます。ピーリングも厚くなった角質を酸で溶かすのはいいのですが、垢擦りのように擦るのはだめです。またホルモンの影響でできるシミもあります。日焼けのシミの対処法としては日に焼けて赤くほてっているうちに塗り薬を塗ったり、飲み薬を処方したりすることです。決して擦ってはいけません。メラニンを多く作る癖がついている人はシミができやすいので普段から乾燥しないようフォローしてください。お風呂上がりに保湿美容液などを塗ると言いますが、お風呂上がりでは遅過ぎます(笑)。湯気がたっぷりのお風呂の中で毛穴が開いているときに目と口の周りに「白色ワセリン」を塗るのがいいですよ。SPF配合の日焼け止めなどに入っている「紫外線吸収剤」は猛毒です。「紫外線吸収剤・不使用」とか「ノンケミカル」と記載のものを選んでください。

シミとは違いますが、大人ニキビの患者さんも多いです。ニキビができるメカニズムは角質が厚くなって皮脂が表面に出るのを邪魔して出来てしまいます。50代近くまでニキビで悩むかたがいますからね。ストレスなどによってホルモンのバランスが崩れることが原因と言われています。そんなニキビを短期間で治すため、当院では「ウルトラパルズCO2レーザー」で根こそぎ除去します。つぶれるより綺麗に治ります。このレーザーはイスラエル製。軍事産業、特に空軍のレーザー開発に特出しているイスラエル製はとても優秀で、これは4台目です。CO2レーザーの中では一番優れていると思います。価格も日本製の4倍くらいします。

男性患者の急増は脱毛技術の進化

秋山:開院当時から脱毛もやっていたそうですね。

榊原院長:当時はレーザーでの脱毛はなかったので、針脱毛をしていました。絶縁針という針を毛乳頭に入れ、通電する。通電がうまくいくと簡単に抜けるんです。1本1本確認しながら通電するんですがそれが痛いんですよ。ただ看護師さんを脱毛士として育てなければならないので時間とコストがかかりました。レーザー脱毛が進化し、ここ10年くらい脱毛を希望する男性が増えてきました。年齢がいった男性は介護を受けるときにムダ毛が嫌だという理由でした。昨今ではゴルフ場のお風呂やサウナで脱毛されている方を見かけるようにもなりました。それだけ男性の意識も変わったきたということでしょうね。

ゴルフといえば、「眼瞼下垂を左目だけ直してくれ」という患者さんがいまして、どうして左目だけかというとゴルフボールを打つときのためとか(笑)。

秋山:「左目だけ」とは笑い話のようなお話ですね。
ほかに男性におすすめの治療はありますか?

榊原院長:男性はシミをもっと気にした方がいいですよ。男性に多いのは平らなシミじゃなくて隆起したシミがありますよね。シミがあるのとないのでは見た感じが全く違います!
日焼け止めを塗らなかったために日焼けしてしまったら、その赤くなった時間をいかに短縮するかが重要。消炎剤を塗って「炎症を一晩で抑える」。それがシミにならないコツです。

目の下のクマの原因は血行不良からですが、それを治すのが結構難しい。
そんな患者さんの「なんとかならない?」という声から榊原院長が開発したクマ改善磁気マスク。

《製品の特徴》

  1. 紙パックの成分をイオン化(マイナスイオン)してあり、磁気(エラストマー)マスクについてる磁気もマイナス極なので反発しあって成分の吸収が良くなる。電源もいらない。
  2. 紙パックの上から磁気マスクを装着し、密閉することによって吸収率を高める。
  3. 発汗することで血液循環が良くなる。

定価 38,000円(榊原クリニック内で販売)

今後の展開と新しいチャレンジ

秋山:今後、新しく導入しようとお考えのメニューなどありますか

榊原院長:美容医療の機器も急ピッチでどんどん進化している時代です。

それらを駆使していくことはもちろんですが、治療の出発点は患者さんの日常での「困った状態をなんとかしたい」ということです。病気や怪我ではなくても外見からの綺麗を持続するお手伝いをしたいと思っています。その一つがアートメークです。眉毛などはもちろん、生え際などのアートメークも進化してきました。

「こうだったらいいのに」を叶えるクリニックでありたいという考えは開院当初から変わっていません。まずは1人で悩まず、気軽になんでも相談していただけたらと思います。

秋山:患者さんの不安を解消し、要望をなるべく短時間で解決してくれる榊原先生の積極的な治療への取り組みが感じられました。治療後の効果的なケアや美容の裏話など、とても楽しく聞かせていただき、新たな認識を得ることができました。

榊原クリニックデータ

榊原クリニック

医療法人社団 蘇青会・理事長
榊原クリニック院長
榊原 維聡
〒東京都世田谷区宮坂3-15-13
TEL:03-3706-9111
FAX:03-3706-9112
http://www.soseikai-gr.or.jp

関連記事